ホテルの照明【ロビー】
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ロビー手前と奥にあり、平らな円状の照明。
上部は冠・下部は花のような装飾が施されております。
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柱周りにある照明。
装飾部分も合わせて見てみるといちごのような形をしていてかわいらしいです。
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ロビー(玄関寄り)の窪みスペースと桜の間付近にある照明。
宝石のような八面体をしています。
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蒲郡ホテル時代のロビーです。
独特でありながらも華やかさ、上品さを感じさせるこれら照明は、ロビーのレトロな雰囲気を際立たせ唯一無二の空間を創り出しています。
ホテルの照明【宴会場】
当時と比べて装飾の一部と吊り方が変わってはおりますが、本体は当時のままです。
装飾部分が階層的になっており、周りにある乳白色の部分はガラスでできています。
直線や曲線、左右対称はまさしくアールデコを感じさせます。
ホテルの照明【吹き抜けとエレベーター】
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2階吹き抜け周りにある照明。
2階の吹き抜けを囲むようにあり、照明の角には装飾があります。
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玄関すぐの吹き抜けにある照明。
詳しい年数は分かりませんが、戦後に今のものに取り替えられております。
宴会場「桜の間」のシャンデリアと似ており、宴会場のものと比べて落ち着きさを感じますので、ぜひ見比べてみてください。
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1、2階エレベーター前にある照明。
貝殻のような形をしており、ぼやりとした灯は落ち着いた雰囲気をもたらします。
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3階エレベーター前にある照明。
1、2階とは異なった花の蕾を感じさせる形となっており、近くで見るとわかりにくいかもしれないので少し離れたところからご覧ください。
ホテルの照明【玄関・売店】
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玄関の天井にある照明。
天守閣を表したかのような形をしており、華美ではないものの存在感を感じます。
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車寄の屋根にある照明。
上下が花開いたような形になっており、夜になるとさらに綺麗です。
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売店の天井の角にある照明。
円の中央部分が少し張り出しており、常磐館時代の共楽館の2階ホールで使用されていたものに似ております。
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共楽館の2階ホールの照明。
ホテルの照明【地下1階】
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地下1階への階段にある照明。
今ではあまり見かけない形をしており、階段を降りるときの方が見やすいです。
現在は、照明カバーのガラスの筒は紛失しております。
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地下1階・1階のトイレ洗面所の上にある照明。
きのこのような形をしていており、1階トイレと2階アゼリアにもございます。
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地下1階「松の間」の入口すぐの天井にある照明。
球状で金具で吊るされており、イメージよりも大きめの大きさです。
ホテル本館の車寄
普段何気なく通り過ぎてしまうその場所に美しい鳳凰が施された彫刻があることをご存知でしょうか。
玄関を背にして車寄の真ん中に立ち斜め左右を見上げると木に彫り込まれた鳳凰が見守っております。
左右で表情や印象が大きく異なりこちらも見どころの一つです。
また鳳凰の周りを埋めつくす美しい装飾は、まるで霧がかかっているような雰囲気を感じさせ神秘さ力強さを感じます。
ぜひ一度、車寄せの屋根に目を向けてみてください。
ホテル館内のタイル
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松の間の外に出たところのタイル
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5階(非公開)展望室の床のタイル
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ラウンジのテラスやベランダのクリンカータイル
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昭和40年ごろのロビー、タイルなのがわかります
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昭和40年ごろのロビー。
旧 蒲郡ホテル時代のロビーは絨毯敷きではなくタイルでした。大掃除が大変だったそうです。
ホテル本館のエレベーター
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ホテルの玄関を入った真正面にエレベーターがあります。
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エレベーター内のカゴに入ると上の方に雷紋があります。
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エレベーターカゴ内
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蒲郡ホテル時代のエレベーター
扉の開閉は手動式でカゴの上下は係員の操作で行われていました。
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古い写真には何か模様が見える気がします。
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拡大して見ると何か連続したパターンがあるようです。
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最近、改めて古い写真を探したところ雷紋があるようです。
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取り替え時に、これを再現したのでしょうか?
今のエレベーターはプリンスホテルの開業時に取り換えられたものです。
なぜプリンスは雷紋の装飾をしたのでしょうか?
ネットで昔のエレベーターを調べてみると雷紋の飾りが付いた写真が出て来ます。
雷紋はなんとなくラーメンの器を思い出してしまいますがギリシアなど世界的に歴史のある模様なんですね。
エレベーターに詳しい方に教えていただきました。
昔のエレベーターの雷紋部分はカゴの換気用のグリルだそうです。
蒲郡ホテル時代の手動のエレベーターはピタリとその階に止めるのが難しかったようで、地下に止める時、失敗すると4階(天守閣のすぐ下の機械室)のスイッチを入れ直さないといけないと昔の従業員の方に伺いました。
ボーイコーター
2階と3階の階段・エレベータ脇に畳を敷いた2畳ほどの小さなスペースがあります。
2方向に壁は無く通路に接し、奥に床の間が設けられています。
使用用途がよくわかっていない場所で、昭和26年の図面では「ボーイコーター」と記載されております。
「ボーイ」は分かりますが「コーター」が調べてもわかりません。
※プリンスホテルの改修図面には和室と書かれています。
最近、古いパンフレット(英語版・日本語版)のコピーを見ていたところ、ここの場所に文字の記載はなく、通路を挟んだ小部屋(ピンクの色を付けたところ)に「BOYS QUARTER」「ボーイ室」と記載されていました。
※この部屋は現在ありません。
※日本語の表記が右から左なので戦前?
掲載されている地図の内容から昭和初期(開業当時?)の物かと思われます。
「QUARTER」を辞書で見ると「場所、宿舎、部屋、部署、持ち場」などの意味もあるらしいのでボーイ室・ボーイの詰所と言う事がわかりました。
しかし昭和26年の図面からは部屋の方には文字の記載はありませんが、畳の場所に「ボーイコーター」と記載されており詰所のあった部屋辺りには記載が無いのでよくわかりません。
昭和30年代に勤めていた従業員によると「火鉢があり待合室のようになっていた」「女性従業員がこの前でお出迎えをしていた」との証言もあります。
米軍接収中の写真を見ると米兵がここで火鉢にあたっています。
この写真、照明が今と同じものだとわかります。
この様に、まだまだ館内にはよくわからない物や古い照明などがたくさんあります。
ステンドグラス
2階から3階への階段にシンプルなステンドグラスがあります。
2階からは見えませんし3階のお客様でもエレベーターのみで移動してしまうと気づかずに過ごしてしまうステンドグラスです。