蒲郡クラシックホテルの
つつじから採取した酵母を使用

ドメーヌガマゴオリ

Domaine Gamagori

その土地の個性が表れる「地酒」がブームだ。
しかしながら「地酒」と表記されていても、山田錦の聖地である兵庫県灘のお米を使用する酒蔵が多い。
そんな中ドメーヌガマゴオリは愛知県のお米、水にこだわり丁寧に醸した日本酒である。

水源地

Domaine Gamagori(ドメーヌガマゴオリ)
3 つのこだわり

稲作 山田錦

こだわり1 【地産地消】

愛知県産のお米(山田錦)を使用し、愛知県を代表する関谷醸造が醸す日本酒です。
※お米は愛知県で初めて奨励品種として認められた、新城市産山田錦。

つつじ酵母 ラベル

こだわり2 【つつじ酵母】

2021年4月に蒲郡クラシックホテル庭園内で採取したつつじの花びらを、あいち産業科学技術総合センターに持ち込み、発酵バイオ技術室 主任研究員 伊藤彰敏様の研究によりつつじ酵母の採取に成功しました。遺伝子解析の結果Saccharomyces cerevisiaeと同定される。

つつじと竹島
ドメーヌガマゴオリ ラベル

こだわり3 【ラベル】

国の天然記念物に指定されている竹島と蒲郡の景観重要建造物に指定された竹島橋をモチーフにデザインしました。Domaine(ドメーヌ)はフランス語で区画・領域・領地を意味しますが、蒲郡の地で市の花であるつつじから採取された酵母を使用した日本酒であることから命名しました。

ドメーヌガマゴオリが誕生する
秘話

フランスアルザス地方で飲んだジョンティ・ヒューゲルが今まで飲んだワインの中で一番印象に残っている。
アルザスの斜面にあるワイン畑を見ながら朝方に飲んだワインである。
高級なワインではないが仲間と飲んだワインが今でも忘れられない。
対談 フランス現地で飲んだワインはすべて美味しかった。
「フランス人に生まれていたら毎日おいしいフランスワインが飲めたのに」といつも思っていた。
フランスで造られたワインを日本に輸出するとき、ワインにとって大きなストレスがかかる。
どうしても商品の劣化は免れないのだ。
さらに関税の関係で料金が高くなる。
なんて不平等だと感じていた。

いつからだろう?日本酒を口にする機会が増えてきた。
振り返ればユネスコが2013年に「和食」を無形文化遺産に登録した頃だろう。
吟醸工房 本場フランスでは、フランス料理に日本酒を合わせて提供されるようになってきた。
日本ではお猪口からワイングラスで日本酒を飲むようなってきた。
この頃から日本酒の魅力に惹かれていった。
日本人が日本で日本酒を飲めることが最高の贅沢であることにようやく気づきました。
輸出による劣化がない。
関税による料金が高くならない。
土地にあった料理がある(日本食)

三河キュイジーヌ 蒲郡は三河エリアにあり、醸造文化が盛んである。
八丁味噌、小麦を使った白しょうゆ・酢・胡麻油・味醂。
三河の調味料を使ったフランス料理に日本酒を合わせたイベントをしたら面白いのでは?という提案で「三河キュイジーヌ」というタイトルのイベントを開催することになりました。
是非次回も開催して欲しいと大盛況で幕をとじました。
ソムリエたちは杜氏の日本酒造りに対する情熱に感銘を受け、杜氏たちは自分が造った日本酒の「欠点」をソムリエが「個性」ととらえ、料理とのマリアージュを考えていたところに面白さを感じていました。

ドメーヌガマゴオリ スペック

4BY
仕込み
21号
上槽日
10/14
アルコール
15.6%
日本酒度
±0
2.1
アミノ酸
1.0
グルコース
1.5
粕歩合
26%

味わい

酢酸イソアミル由来のバナナのような香りが特徴。フルーティーで軽快な飲み口で、上品な甘味です。ワイングラスで香りを楽しみながらお米の上品な甘味を楽しめます。

杜氏

杜氏 宮瀬直也
氏名
宮瀬直也
出身
蒲郡市三谷町(豊橋市藤並町在住)
酒造り暦
19年 7ヶ月(令和4年 11月現在)

弊社は「本社蔵」と「吟醸工房」の二蔵を有し、本社蔵では、省力化と再現性をテーマに適宜機械を導入し、半オートメーション化された酒造りを実施。蓬莱泉ブランドとして摩可・吟・空・美などの看板商品を造っています。吟醸工房では、酒造りの基礎基本・技術の伝承をテーマに全て手造りをこだわりとし、一念不動という銘柄を造っています。

何故酒造りの道に?

蒲郡市三谷町出身で、温泉街・漁師町・祭りが盛んな地域でという事で、子供の頃から日本酒が常に身近にありました。子供ながらに「なぜ米が透明な液体になるのか」という素朴な疑問・興味を持ち、その疑問・興味が高じて学生時代冬休みに地元の酒蔵 竹内酒造「養神」にバイトで入蔵。当時、まだ新潟から出稼ぎの「越後杜氏」が季節雇用で来ていて、70歳を越える高齢でもパワフルさ・もの造りに対する姿勢に「カッコいい」という気持ちと「尊敬の念」が芽生え、そのまま就職しました。

杜氏になるまでの修行期間について大変さ、苦労は?

蔵人として造りをしている時は、ある程度杜氏が責任を取ってくれますので、案外気楽なものです。どちらかというと杜氏になってからのほうが日々、責任という言葉の付いた何かしらの決断を求められますので苦労が絶えません。ですが、杜氏というのは蔵に一人ですので責任が大きい分、上手くいった時・旨いと言ってもらえた時の喜びは蔵人の時とは比べ物になりません。
「杜氏になりたい」ではなく、常に「酒造りがしたい」という気持ちで仕事に取組む事・何でも興味をもって楽しみ・追求していく事、そうすれば自然と杜氏になれると思います。私の場合は最初の蔵が廃業になり、すぐに福井酒造の赤井社長に声を掛けて頂き失業する事なく造りを続ける事が出来ました。福井酒造では、商品企画から始まり、造り・製品管理・瓶詰め・出荷・販売と造り酒屋の一通りの業務を経験させて頂きました。とても良い環境でしたが、私のわがままで「もっと色々な造りを経験したい」「もっと酒造りが上手になりたい」という気持ちを相談したところ、快く応援をしてくれる形で送り出してもらいました。自分のなかで不義理をしたという気持ちがありますので今頑張っている姿を見せるのが一つ恩返しと思い、これも今の私の原動力の一つです。この転職というのが私のターニングポイントで「苦労は買ってでもする」という姿勢・行動がいかに重要かという事も学びました。

杜氏として思う事 今後の夢

今は精米技術や・醸造の理論の進化、酵母など微生物の進化で、ある程度数値的に酒造りをする事が出来ます。簡単に言うと「美味しいお酒」が世の中に沢山存在するという事です。「旨い・不味い」の指標は当然必須ですが、嗜好品というカテゴリーの中でこの評価には限界があると感じています。その中で重要になってくるのは「ブレない取り組み」だったり、逆に「常に何か新しい取り組みの発信」また、「ストーリー」や「原料等のこだわり」という「個性」や「付加価値」という要素が一番重要だと感じています。一念不動に関しては「熟成原酒」という、どちらかというと骨太で、万人受けは狙えない酒質だと思いますが、これはブレてはいけない吟醸工房の骨格ですので、これを「個性」「こだわり」として一念不動を広めていきたいと思います。また、蓬莱泉ブランド吟・空は認知度が高いですが、一念不動は少量生産・特約店流通という事で、まだまだ認知度が低いです。少しでも多くのお客様に「一念不動」「宮瀬」を知って頂き、より多くの方に飲んで頂けるようになれば良いなと思っています。